先日、兵庫県豊岡市にある「羽倉の手づくりランドセル」の工房見学に行ってきました。
豊岡市は大阪から車で2時間半、兵庫県北部にありコウノトリの生息地で有名で近くには城崎温泉もあります。
そしてもう一つ「日本一の鞄の生産地」としても有名で「豊岡鞄」は純日本製鞄ブランドで知る人ぞ知る鞄の街です。
その歴史は古く、奈良時代に柳を編んでカゴをつくる豊岡杞柳細工(柳行李)が豊岡鞄のルーツで長い歴史と伝統を受け継いでいます。
かばんストリートには鞄のお店や修理工房が並び、「カバンの自動販売機(左)」や「かばんの形をした自動販売機(右)」もありました。
ちょっとレトロな感じがいいです。
道端の植え込みもカバンになっていてかわいい。
そんなかばんの街豊岡に「羽倉の手づくりランドセル」の工房があります。
ランドセルとしては初めて「豊岡鞄」の認定を受けたランドセルで、職人が一つひとつ手づくりで作っています。そんな工房の様子を少しだけご紹介します。
工房では現在、2020モデルの製作が行われています。
ミシンはもちろん、革を断裁する機械、革を漉く機械など見たことのない機械が並んでいました。
たくさんのパーツが工房の中を埋め尽くして、ランドセルが完成するのを待っています。
ひとつ一つの工程を丁寧に説明していただき、職人のこだわりや苦労話などを聞かせていただきました。
特別にコバ塗の体験もさせてもらい、見ているより実際やってみるとなかなかうまく垂直にあてるのが難しく失敗もしましたが、実際はコバの美しさがランドセルを引き立てる大事な部分なので、失敗が許されない緊張する作業です。
羽倉のランドセルはほとんどがかぶせをコバ塗りで仕上げています。
大人の鞄のような見た目の美しさもこのコバ塗をしているからだと思いました。
階段の途中にはランドセルを縫う糸が棚いっぱいに並んでいました。
羽倉のランドセルはカラーが豊富なため、糸の色やパーツを縫う際に様々な太さの糸を使い分けています。
たくさんの職人の手で気持ちを込めて作られたランドセル。
ランドセルを背負った元気なお子さんの姿を思い浮かべながら、ひとつずつ丁寧に作られたランドセルをこれからもお届けしていきたいと思います。
みやじま