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地震保険の「時価」って?保険金額と請求のポイント!~建物編~

先日発生した大阪北部地震。
アーツの所在する吹田市でも被害がありました。

地震での被害

今回、横揺れが酷かったこともあってか、戸建てのお家は被害が少なく、マンションの高層階は被害が多かったようです。
我が家も棚が倒れたり、ものが落ちてきたりで、地震の十数秒が長い悪夢のように感じました。
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▲上の写真
左:洗面所の三面鏡。鏡も下の収納も全開で、なだれが起きてました
右:大人二人でも持ち上げられない程の重い棚が倒れ上に置いていたものが降ってきました

地震保険はどうなる?

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我が家は、パソコンをはじめ物も結構壊れました。
でも、地震保険では家財には入っていなくて、建物のみ。
床にも被害があったので、建物に入るかな?と調べていると、どうやら「一部損」というのに該当しそう。

支払保険金を見てみると、「建物の地震保険金額の5%(時価の5%が限度)」と書いてました。
床の張替に20~30万かかるとして、5%なら1万円程度?と思いながらも地震発生3日後に保険会社に連絡。
やはり問い合わせが混んでいて、訪問日は一週間後になりました。

訪問調査日当日、来てくれたのは保険会社の人ではなく一級建築士さんでした。
認識してる被害の場所だけではなく全ての部屋を見るそうです。

被害部分は持参されたカメラで撮影。
特に窓枠や天井の隅に近いところでは亀裂が入りやすいそうです。
棚が倒れたときにできた壁の傷もあったのですが、もとに戻した棚を動かすことは不可能で見てもらえず。被害時の写真があればよかったようです。

家の中を一通り見た後、電卓を使って損害率の計算が始まりました。

「時価」は、損害を受けた物とは関係ない!?

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一級建築士さんの計算を見ていると、自分が想像していた金額と違う!!

なんと、「時価」とは同等の建物を建築または購入するのに必要な金額から使用による消耗分を引いた金額だそうです。
なので、限度額の計算に使うのは、床の数十万円ではなく、建物の数千万円!

一部損の場合、よっぽど古い建物でなければ、時価×5%の限度にはかからず、地震保険金額の5%が適用されることになると思います。

例えば、1000万円の保険に入っていれば、
1000万×5%=50万円
が支払保険金となるわけです。

一部損は、損害率が3%以上の場合に認定されますので、被害に遭われた方は保険会社に問い合わせてみてくださいね。
なお、我が家の加入保険での保険金支払額は以下の通りでした。

  • 損害率が20%未満:保険金額×5%
  • 損害率が20%以上50%未満:保険金額×50%
  • 損害率が50%以上:保険金額全額
    ※すべて限度額設定あり

保険の請求、期限とポイントは?

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地震保険の請求期限

保険の請求には地震発生後3年間の猶予かあるようですが、地震発生から10日経過後に生じた損害は保証されません。認定調査の日まで被害にあった状態のまま生活することは難しいでしょうから、片付ける前に写真を撮っておきましょう。
猶予があるとはいえ、早めの問い合わせがオススメです。

保険金は、調査の5日後には振り込まれていました。1、2ヶ月はかかると思っていたので驚きました。
今後は家財分の保険も要検討です…

地震保険請求のポイント!

①地震で被害があった部分は、片付ける前に写真を!

実際に地震を経験して思うこと。それは、まったく余裕がないということです。
地震直後の状態を写真に撮るなんて思いつきもしませんでした。
でも、保険を請求する場合、写真は大切です。食器が割れたという友人も写真に収めていれば保険の対象になったらしいと嘆いていました。

②建物の保険の場合、時価は損害を受けたものの金額ではなく、損害を受けた物の率で決まる

建物が対象の地震保険の場合、全ての構造物に対し、被害の割合を面積などで割り出していました。いくらのものが被害に遭ったか(修理にいくらかかるか)は関係なく、建物の何割が被害に遭ったかが重要です。おそらく、大理石の床が割れても、クッションフロアがはがれても、保険金額は同額ということでしょう。
保険担当者の訪問日には、家の間取り図を準備しておくとよいようです。

今後への備え

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地震をはじめ、災害はいつ起こってもおかしくありません。いつ起こるか分からないからこそ怖いものですよね。
家族との連絡手段や避難場所、避難グッズ、そして保険も。
もしもに備えて、定期的な確認や見直しが必要だと痛感しました。