何十回、何百回前を通ってたのに
正直に言うと、
大阪生まれ大阪育ちで、子供の頃から何十回、何百回と
松竹座の前は通ってきた。
待ち合わせもしたし、若かりし頃は前の路上では当時の彼氏と大喧嘩したこともある。
「ほら、あの建物が松竹座やで」って地方の友達に教えてあげたり。
だけど
中に入ったことは一回もなかった。

初めて入った松竹座は、思ってたのと全然違った。
先日、たまたまお誘いがあって
人生で初めて松竹座に足を踏み入れた。
正直、最初は
「ショーを見る場所」くらいにしか思ってなかった。
中に入った瞬間、
「あ、ここはただの劇場ちゃうな」って思った。
天井の高さ、
赤い客席、
階層の感じ。
ショーよりも、建物ばっかり見てしまった。
ごめんなさいやけど、
ショーも素晴らしかったんやけど(笑)
それより私は
壁とか、客席とか、
「この建物、何年ここにおんねんやろ」って
そっちばっかり気になってしまって。
調べてみたら、
松竹座って100年以上ここにあって、
戦争も、街の変化も、全部見てきた建物らしい。
そら、空気も違う訳やんなぁと
閉館間際に気づいた自分なんですけど
正直、
「閉まるって聞いてから興味持つって、遅いよな」
ってちょっと思った。
でも、
気づかないまま通り過ぎるより、
最後にちゃんと中に入って、好きになれたことの方が大事ちゃうかな
って思うようになった。
何十年も前を通ってた建物が、
こんな顔してたなんて、知らなかった。
松竹座へ
松竹座は、
派手に主張する建物ちゃう。
けどずっと、
道頓堀で当たり前みたいにそこにおって、
大阪の景色の一部やったんやね。
最後にちゃんと会えてよかった。
入れてよかった。
ありがとう、松竹座😍
生産 西野





