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身長が低いって病気?~低身長症(成長ホルモン不全症)の検査を受けました~

このブログで我が子の身体に起こる、
子供ならではの様々な症状を書いてきましたが
今日のテーマはずばり

「低身長症(成長ホルモン不全症)」

少し長くなりそうですが、よろしければお付き合いくださいませ。

4歳になる下の娘は、身長がかなり小さいのです。
保育園で同じクラスの子と並ぶと、頭ひとつ分ほどの差があります。

生まれた時は、身長47cm、3,210gと決して小さくはありませんでした。
1歳児検診の際、「少し小さめかな?」と言われましたが
経過観察にもならず、担当医も私もそんなに気にしていませんでした。

と言うのも、3才上の娘(以下、長女)も平均よりは小さくて
検診の度に「身長の伸び方は、一応気にかけておいてください。」
と言われていましたから。
今でも、もちろん平均身長に達しておらず、背の順は一番前ですが
成長曲線の最低身長ラインよりは上だし、娘なりに右上がりの曲線を描いていて
うちの子は小柄なのが「個性」だと思っていたのです。

低身長症(成長ホルモン不全症)の疑いはどれくらいある?

では、下の娘(以下、次女)はどれくらい小さいのでしょうか?

標準身長の範囲を、+2.0SD~-2.0SDという数値で表します。

4歳4ヶ月時点
標準身長「101.7cm」に対して
次女の身長は「91.9cm」
最低身長ライン(-2.0SD)は「93.9cm」です。

この最低身長ラインの-2.0SDを下回っていると
低身長症の疑いがあると言われています。

次女の場合、標準身長から約10cm、
さらに最低身長ラインからは2cmも下回っている事になります。

成長曲線をグラフにしてみました ↓↓↓

成長記録グラフ

比較のため、長女のデータも。

長女は、+2.0SDと-2.0SDのちょうど真ん中あたりを彼女なりに
標準身長の曲線に沿って順調に成長しています。

次女は、1歳後半から2歳後半の1年間に
身長の伸びが悪くなって、すこし曲線から遠ざかっていますが
その後持ち直して、-2.0SDは下回っていますが、
右上がりの曲線は描いています。

低身長症の検査を受ける年齢は、3歳くらいが目安?

この頃、保育園の先生も気にかけ始めてくれていました。
かかりつけの小児科の先生に相談をし始めたのもこの頃です。

自分でもネットなどで調べたりはしていたのですが
身長が低い事以外で、とくに成長の遅れを感じる事がなかったのと
低身長症の名医のいる病院で勤めている看護師のママ友が
「3歳くらいまで待ってもいいんじゃない?」と言ってくれた事、
長女も小柄だからと言う事で、3歳児検診まで待つ事にしたのです。

そして、3歳児検診の当日。
やはり、低身長の話になりました。
医師によっての見解が違うのは当然の事だと思いますが
その先生は、今すぐ検査をした方が良いとは明言しませんでした。
理由としては

・お母さん(私)もそんなに大きくない
・長女も小さい
・言語などその他の遅れはない

そして、
・こんな小さい子に辛い検査をさせたくもないし、
 治療になったらもっと辛い思いをさせる事になる。

でした。
親として、この先生の見解をどう捕えて、どう判断するか?
悩みましたが、もう少し、もう少しだけ様子を見る事にしたのです。

低身長症(成長ホルモン不全症)かどうかを調べる血液検査を受けました

4歳を過ぎた頃に、やはり不安は増し、検査を受ける決心をしました。

かかりつけの小児科の先生に紹介状を書いてもらい
先ほどのママ友が勤める病院で検査を受ける事になりました。
(余談ですが、この病院で出産もしました。)

【初回受診】
1)身長測定
2)問診・身長の記録を確認
3)左手のレントゲン撮影

とりあえず、身長を計ります。
そして、今までの身長の伸び方を記録し、SDの数値を確認。
数値としてはやはり、低身長症の疑いがあるのは明らかで
「もう4歳だし、成長ホルモンの検査はしておきましょう」
と言う事になりました。
そして、骨年齢を知るために手のレントゲンを撮影しました。
これは、年齢相応の骨の数や形あるとの事で、
成長ホルモンの分泌不足で、骨年齢が暦年齢より著しく遅れている
かどうかを知るためだそうです。
また、骨年齢の成熟度から、あとどれくらい身長が伸びるかも
わかると先生から説明を受けました。

【2回目受診】
1)身長測定
2)血液検査

血液検査で成長ホルモンがどれくらい分泌されているか
また、女の子の場合は染色体異常の有無も調べます。

女の子にだけ見られる「ターナー症候群」という染色体異常による
成長障害があるようです。
これは女性がもっている「XX染色体」の「X」が一つ欠落している
もしくは、一つが奇形である事が原因で起こる成長障害で
発生頻度は、女子新生児の0.03%といわれているそうです。

成長ホルモンは空腹時に分泌されるらしく低身長症の成長障害の原因の85%が、
この成長ホルモン分泌不全性低身長症のようです。

朝から水のみの接種を許され、絶食で血液検査に臨みました。
手の甲から針を入れ、30分おきに5回採血します。
針を入れるのは最初の1回のみ、あとは針を入れたままでそこから
「アルギニン」というお薬を点滴します。

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この「アルギニン」が体に入ると、お腹がだんだん空いてくるそうで
そこで分泌される「成長ホルモン」を測定するという検査。

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4歳には過酷過ぎます。
朝から絶食なのに、さらに薬で空腹を増長させられ
5回も血を抜かれる。。。可哀相過ぎました。
でも、娘は耐えてくれました。涙ひとつ見せず。

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針を抜いて、看護師さんの手作りテープを貼ってもらってやっと笑顔に。

成長ホルモンの分泌についての検査結果は約1週間後。
染色体異常(「ターナー症候群」)についての検査結果は約3週間後。
と言う事で、この日は会計をして帰宅です。

低身長症(成長ホルモン不全症)の検査結果

【成長ホルモンの分泌量】

採 血:1回目)2.83
30分後:2回目)5.48
60分後:3回目)9.90
90分後:4回目)6.45
120分後:5回目)2.55

ソマトメジン:43ng/ml

空腹時に「6」以上分泌されていれば大丈夫だそうで
次女の場合、若干少なめかな…という印象もありますが
5回の数値の推移はわりとちゃんとしてるらしく、治療するレベルではないとの事。

ソマトメジンというのは、成長ホルモンのお友達みたいなもの と
先生がおっしゃっていて、こちら少々少な目ではあるものの
成長ホルモンが若干少ないがためのこの数値だと思うから、こちらも大丈夫との事。
成長ホルモン不全症の血液検査クリアです!

【骨のX線検査】

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やはり実年齢より骨の発育が1歳ほど幼いと言われました。。。
ただ、許容範囲のレベルだという事で・・・

骨のX線検査もクリア!

【染色体異常の有無の検査】

異常なし!クリア!

全てクリアで、現時点で治療を要する状態ではなく
我が子は低身長症ではありませんでした!!!!
今後は半年おきに身長を計るために通院し、成長の推移を観察しましょう
となりました。
良かったっ 本当に良かった!

今回の検査では、うちの娘は緊急に治療を要する状態では
ありませんでした。

もちろん、まだまだ成長過程ですので、成長曲線の伸び具合は
常に気を付けていないといけませんし、
やっぱりもう一度検査を・・・となるかもしれません。、

ですが、今のところは「小柄(で可愛いw)」が個性だという事で
しばらく様子を見ようと思います。

長文になってしまいましたが、
お付き合いありがとうございました。

開発部門:吉岡