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スタッフブログ

SEVE THE LIVEHOUSE

本日は6月9日でロックの日ということで、
それに関わる事を書きたいと思います。

 

ライブハウスは悪者でしょうか?

新型コロナウイルスの感染リスクで、ライブハウスが
「危険」というのは分かるのですが、
当初「拡散に加担した」というような「悪者扱い」の報道がありました。
今では少しソフトな扱いになっていますが、名指しで言われ続けて
イメージダウンはあるように思います。
テレビでは「コロナが収束したら、ライブハウスで楽しみましょう」
と、言えないそうです。何故でしょうか。
悪いのは場所ではなく、ウイルスだと思います。
大阪のライブハウスでクラスターが発生した際、経路解明の為に
店名を出して協力をしました。
ですが、他の業種は店名を出していない所が多いように思います。
この違いに何か違和感を覚えます。

話を掘り下げます。

日本人は音楽を好んで聴く人が多く、カラオケが日本で誕生したように、
音楽文化が広く深く根付いている国民性だと思います。

ライブハウスはメジャーな人だけではなく、
音楽を始めた人達の活動の場所でもあります。
バンドマンだけではなく、ヴォーカリストやピアニストでも
JAZZ奏者でも同じです。

そういう方の活動の場、そして、その人達を見て、次に目指す人の
機会創出の場所でもあります。
最先端の場所であって、底辺拡大を担う場所。
いわば音楽文化の発信拠点です。
つまりライブハウスが無いと、良い音楽を作る人達が減っていき、
日本の音楽文化が衰退してしまう。
そういう可能性があるということになります。

個人的には音楽のライブを洋邦問わず好んで行きます。
めちゃくちゃたくさんの本数を行くわけではないですが、
昨年は10本のライブと、4本(9日間)の野外フェスに行きました。
10本のライブのうち、5本はいわゆるライブハウスです。
2,200人規模から300人規模程度と様々です。
(今年は既に5本ライブとフェスが中止・延期となりました…)

スポーツでも演劇でもそうですが、
画面で見るのと直接見るのとは絶対的に違うものです。
その場でしか分からない空気間、アーティストとの一体感、緊張と緩和、
音圧、気持ちの高ぶり。
直接見るから育つ文化だと思います。

そういった場所がこのままでは無くなりかねない。
維持費は家賃以外にも、精密機械を扱ってますから、
メンテも必要で、人もお金もかかります。
僕はライブに行けない分、少額ですが、クラウドファンディングなどで
資金援助をしています。
自分に出来る事はやりたいので。

自分の好きなアーティストの出身ライブハウスや
気に行っているライブハウスが困っているかも知れません。
複数の所が募金を求めています。
良かったら参考にしてみて下さい。
↓↓
チケット販売のe+のまとめサイト
CAMPFIRE(クラフドファンディングのサイト)
タワーレコードの支援サイト
ドリング代 前払いサイト

ライブハウスの再開は
条件付きで始まり出しましたが、
コロナ以前のようにパンパンに人を入れることは難しいです。
特性上、外に音が漏れないように防音設備があるぐらいなので
常時換気をすることも出来ません。

激しいライブではあれば、
モッシュと呼ばれる人と人がぶつかる状況や
ダイバーと呼ばれる人が人の上をステージ方向に向かって
運ばれているような人たちもいます。

それはしばらくは無理です。

ソーシャルディタンスは無理な世界です。

やれる方法を例えると
大阪府のガイドラインに則った場合、
「最低1mの距離を取る」「声を出さない」「着席」でのやり方。
もしくは2012年にマキシマムザホルモンというバンドが
企画した「 “マス”ター・オブ・テリトリー 」方式しか
ないのでは?と思ってしまいます。
これは床に1㎡の枠を碁盤の目のように書いて、
1人だけがその枠内に入り、そこから出ないように
ライブ
を楽しむというもの。

ただこの方式だと、この時の会場が1,700人のキャパで
200名ぐらいしか入れなかったので、
ライブハウス側のドリンク代収入が入場者数分少ない事も考えると、
入場料は10倍ぐらいの設定にしないとなりません。

ホルモンだと1枚4,500円前後ですから、10倍で45,000円。
比較すると2月のクイーンの来日公演のステージ前の
一番良い席が50,000円…。
10倍はとてつもない価格設定で、現実的な価格ではありません。

小売業で例えると、
先日スーパーに買い物に行った際、
トマトを買いましたが、
1つ98円でした。
ライブハウスの10倍設定で考えると
トマトが1つ980円…。
他に例えると3足1,000円の靴下が10,000円など…。
買いますか?買えますか?
それどころかインフレで貨幣価値の危険性も付きまといます。

つまりライブハウスはガイドライン通りに
やっていただけでは、経営が成り立たない。

ライブハウスへの支援金は実態に合わないと
効果がないと思います。
国・自治体から補助金の増額、
「Go To Eventキャンペーン」は2割補助ではなく、
補助の比率を上げてもらうなど、実態にあった内容にしないと、
「再開しました」「でも、やるだけ赤字です」という状況に
なりかねないのが現実的なところになりそうです。
これはスポーツ、演劇映画でも同じ構図で、
入場収入で成り立っているものは、
入場人数を減らすのであれば、かなり厳しい状況の
ように思います。

今後しばらくは、ライブハウスからの無観客配信ライブが
もう一つの収入源になると思われます。
今は無料で行っているケースが多いですが、
これはお試し期間みたいなもので、
今後は有料が増え、一つのコンテンツ化していくように思います。

大阪府では無観客配信に上限70万円の助成金を出しています。
6月7日にはこの支援事業をPRするために
「ACCESS CODE OSAKA!」という
無料配信ライブが行われました。
イベントは大阪府が委託したのですが、
委託先はクラスターが発生し、店名公表に協力した3店舗。
2万人が視聴し、吉村知事も会場に訪れる熱い内容でした。

アーティストが
ライブハウスで音を出せた事、
まずそのことに感動を覚えました。
当たり前の状況が無くなり、
今までの暗いトンネルから、少しですが、
光が見えつつあるように思いました。

個人的には、ライブ解禁後
3年間ぐらいは、入場料、
グッズ、ドリンク代の値上げは
アーティストと活動環境を守る為なら
やっても異論はないのかな。と思います。

1人1人が少しずつ誰かに協力して、サポートする構図は
ここでも必要だと思います。

今回はライブハウスの事をメインに書かせて頂きましたが、
他の業界でも苦しい所はたくさんあります。

しばらくはコロナとの共存社会の為、
自分を守る事、自分が誰かのために出来る事を
やっていきたいと思います。

SEVE THE LIVEHOUSE

生産部門 太田

save the live house Tシャツ

出来ル事ヲ出来ル範囲デ継続ヲ!ミンナデガンバッペシ日本!!
(byトーキョータナカ)