HOME > スタッフブログ > 40歳から始めるヴァイオリン 第三楽章

スタッフブログ

40歳から始めるヴァイオリン 第三楽章

勝手にシリーズ化している、第一楽章第二楽章に続く『40歳から始めるヴァイオリン』第3弾です。
a

第一楽章を書いた2018年2月1日時点でヴァイオリン歴半年ほどだった私(マーケティング部門・田中)も、マイペースにお稽古を重ね、レッスン歴3年半ほどになりました。
ということは、年齢も……というのはここではおいておきましょう!

上の写真右下に映っているように、第一楽章では初心者マークのように全ての弦に付けていたアジャスター(調弦用つまみ)も、今では3つ外れ、プロと同じようにいちばん高いE線だけに残っています。
「相変わらずついてます、初心者の証」と第二楽章で書いた直後に、先生から「もう大丈夫、外しましょうね」と言っていただくことができました。
いまだに練習前の調弦には数分かかることも多い状態ですが、今はヴァイオリンの調弦に特化したスマホアプリなんてものも存在。そうした便利アイテムの力も借りながら合わせているうちに、アプリ無しでもほぼ調弦できるようになってきました。

弦の張り替えも、専門家がアップしている動画や指南サイトを見ながらなんとか自力でトライ。まだ1回しか経験しておらず、もうすぐやってくる2回目にもきちんと張り替えられるか心配ではあるのですが、少しずつ、少~しずつ、ヴァイオリン的オトナの階段を(40歳プラスアルファという人生折り返しの年齢にして)上ってこられたように思います。

新しいことを学んで自分のものにしていけるのって、いくつになっても楽しいですね!
それが好きなもの、好きなことなら尚更です。

第二楽章で書いたアンサンブルの練習も、この秋冬はコロナ禍で中止だろうなと思っていたのですが……
先生方のご尽力のおかげで、感染拡大防止にめいっぱい注意を払いながら、昨年12月頭にヴィヴァルディ『四季』のハイライトをホールで演奏する機会に恵まれました。
比較的弾きやすい伴奏の箇所を抜粋しての演奏でしたが、ゲストソリストとして練習に加わってくださったプロ奏者の美しい音色で、大好きな『四季』の旋律を間近で聴けたのはなんとも耳福の体験!
会場はかなり響きの良いホールで、ステージ上の練習では自分の楽器から出る雑音が演奏の足を引っ張っていないかハラハラでしたが、こうした状況のなかでも音楽と触れ合い音楽を作る喜びを感じられたことにもうもう、感謝しかありません。
たどたどしい演奏スキルでも、楽器を構え、自分なりに音楽と向き合い無心になって演奏できる時間は、本当にいいものだなあと実感したこの半年でした。

そんなこんなでヴァイオリン愛も深まったところに、次の発表会に向けて最近練習を始めたのが、ヴァイオリンといえばこれ!という印象をお持ちの方も多い有名曲「愛の挨拶」です。

b

右ページは、世界中で使われている定番の楽譜。そして左ページは、弦楽器愛好者向けの専門誌に載っていた大人初心者向けの楽譜(宮本笑里さん編)。
どちらも音は同じなんですが、運指(指づかい)やスラーの難易度が違います。

この「愛の挨拶」、ゆったりとした曲なので聴いている分にはそんなに難しそうに感じないのですが、ポジション移動に慣れていない初級レベルで弾くとなると思いのほかハードルが高く。
発表会で披露する曲を選ぶ場面で「あの、『愛の挨拶』を弾きたいんですけど……」と相談した際に先生に「この曲大変だけど大丈夫?」と聞かれた私が、「む、無謀ですかね……? でっでも、実はこんな初心者用楽譜持ってます! これならどうでしょう!? 猛練習すれば弾けますかね……!?」と勢いで押し切ってGOをもらったのが、左のバージョンです。

入門編とはいえ、難しいところはやっぱり変わらず難しい。
そりゃそうでしょう、宮本笑里さんが実際にステージで演奏している指づかいと同じですから。
それでも「死ぬまでに弾けるようになりたい」と常々思っていたヴァイオリンの、その中でも「死ぬまでに弾きたい」私的ナンバーワンのこの曲を、どうにかこうにか意地でも形にして発表会で披露するんだ…!と張り切っています。

ちなみにこの曲、ヴァイオリン奏者や指導者さんにとっては「初心者レベルを卒業できる段階に達した人が総仕上げ的に弾く曲」という位置づけだったりもするんだとか(注:先生や専門家によって見解は分かれるところかもしれません)。
今のところ「挨拶」と呼べるような段階からはかけ離れた、1万光年先から恐る恐る震え声で呼びかけているレベルの「これじゃ伝わらないよ」感ですが、好きな旋律を自分の楽器で奏でられる幸せに浸りつつ。人前で披露できる日を楽しみに、練習を重ねたいと思います!